凡有あら)” の例文
凡有あらゆる翼を拡げきって空騒ぎをやらかしてやろうという、人間それ自身の儚なさのように、之も亦儚ない代物しろものには違いないが、然りといえども、人間それ自身が現実である限りは
FARCE に就て (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
凡有あらゆる物の混沌の、凡有ゆる物の矛盾の、それら全ての最頂点パラロキシミテに於て、羽目を外して乱痴気騒ぎを演ずるところの愛すべき怪物が、愛すべき王様が、即ちまぎれもなくファルスである。
FARCE に就て (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
ここから先へ一歩を踏み外せば本当の「意味無しナンセンス」になるといふ、斯様な、喜びや悲しみや歎きや夢やくしゃみやムニャ/\や、凡有あらゆる物の混沌の、凡有ゆる物の矛盾の、それら全ての最頂天バラロキシミテに於て
FARCE に就て (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)