兵庫鎖ひょうごぐさり)” の例文
彼は枯れたかやをたばねて松明たいまつの代りに振り照していた。その火に映った侍は三十五六の小肥りの男で、諸籠手もろこての上に朽葉色の直垂ひたたれを着て、兵庫鎖ひょうごぐさりの太刀を長く横たえていた。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)