八尾やを)” の例文
佛樣の前を飾つて、まめ/\しく供養してゐるのは、相變らず淋しさうな本妻のお八尾やをです。
一 八尾やを八作やさく八峯やみね八つ塚大杉の森の中なる大伽藍哉
鹿野山 (旧字旧仮名) / 大町桂月(著)
番頭の源助は四方あたりを見廻しながら言ひきりました。駒吉もお八尾やをもそれに異はありません。
奉公人達は遠慮して寄りつかず、内儀のお八尾やをが、弟の駒吉を手傳はせて、この仇敵と言つてもいゝ妾のお關の死體をねんごろに世話をしてゐるのは、何んとなく涙を誘ふ風情です。