“佐備”の読み方と例文
読み方割合
さび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そのことは今も、これへ集まった和田、松尾、南江、神宮寺、佐備さび、橋本らの部将が、口をそろえてわしにすすめていたところだ。……だが、待て」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「留守か。では爺、そちが下赤坂しもあかさかの城へひきつれて行け。そして物具もののぐ奉行の佐備さび正安へ渡すがよい。さきにも諸職の工匠たくみが入っていること。正安が心得おろう」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これが、遠くは麓の観心寺や佐備さび、天野から、なお視界の外の裏金剛の抜ケ道にまであるのである。寄手の総軍馬、数十万と号されても、眼ではそうかと信じられる。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)