佐久間將監さくましやうげんの一間くらゐある巨大な五輪塔までずらりとならんでゐて、白い石苔をかぶつたまま、美しさのために夜啼きをしてゐるやうであつた。
京洛日記 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)