伊沢蘭軒いざわらんけん)” の例文
長兄のお書きの伊沢蘭軒いざわらんけんの伝にも、似寄りの話が出ています。蘭軒が病家からの帰途、雨の夜で、若党が提灯を持って先に立って行きます。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
復原楼は現時麹町区富士見町陸軍軍医学校のある処だという。鴎外おうがい先生が『伊沢蘭軒いざわらんけん』の伝に詳である。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ここに石蒜せきさんの一例がある。鶴見はそれを面白い語り草としてよろこんでいる、伊沢蘭軒いざわらんけんが石蒜を詩に入れているのを発見したといって、鴎外がひどく珍らしがっている、あの一条の話である。