伊勢崎いせざき)” の例文
柄が気に入らんといって私がいた七ヶ年の間ただの一度も自分で着たことのない叔母の伊勢崎いせざき銘仙の単衣を一枚入れてくれた。
伊勢崎いせざき銘仙めいせん屋とかいうのなら聞こえた話ですが、上方の絹商人とはあまり耳にしないことばでしたから、早くもいっそうの疑いを深めて、さらに屋内の様子を尋ねました。
「これ? これは伊勢崎いせざきでしょう」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)