井上唖々子いのうえああし)” の例文
小説の命題などについても、わたくしは十余年前井上唖々子いのうえああしを失い、去年の春神代帚葉翁こうじろそうようおうを聞いてから、爾来じらい全く意見を問うべき人がなく、又それ等について諧語かいごする相手もなくなってしまった。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)