二股膏薬ふたまたこうやく)” の例文
「いやいやご夫人、驚きたもうな。この不義者を誅罰ちゅうばつしてから、それがしの古城へお迎えします。こんな二股膏薬ふたまたこうやくにだまされてはいけませんぞ」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
加之しかのみならず、久しく日支両帝国の間に介在していたので、自然二股膏薬ふたまたこうやく主義を取らなければならないようになったのである。
沖縄人の最大欠点 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
「今、わが邸へ、董太師が美女をのせて、相府へ帰られたと、告げて来た者があるのだ。そんなことが知れずにいると思うのか。この二股膏薬ふたまたこうやくめ。八ツ裂きにしてくれるから覚えておれよ」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)