乾隆けんりゆう)” の例文
賈慎庵は何でも乾隆けんりゆうの末の老諸生の一人だつたと云ふことである。それが或夜の夢の中に大きい役所らしい家の前へ行つた。家は重門ことごとおほひ、げきとしてどこにも人かげは見えない。
鴉片 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
これは君、恩を着せる訳ぢやないが乾隆けんりゆう年間の紙だよ。古いからいゝのぢやない、何とも云へず描きいゝからいゝのだ。人からごく少し貰つたのだから、仕方がない、小さい絵を描いて上げよう。
南京六月祭 (新字旧仮名) / 犬養健(著)