“九面”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ここつら50.0%
こくづら50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「やあ、九面ここつらの太平が小屋を描いてあらあ。九面の太平が小屋、あんかかあが、餓鬼をしょって立ってやがら」
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
勿来の関を見てから、小名浜おなはまで泊るつもりで、平潟ひらかたの町を出て、九面ここつらから僅かの登りをのぼって、古関こせきのあとへ立って見ると、白雲は旅情おさえがたきものがあります。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
此の漁村は九面こくづらといつてもう国が異つて居る。短い洞門をくゞれば直ぐに磐城の国であるといふことが散歩の度に私の興味を湧かせるのであつた。又洞門が暗い口を向けて居る。
隣室の客 (新字旧仮名) / 長塚節(著)