“古関”の読み方と例文
読み方割合
こせき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勿来の関を見てから、小名浜おなはまで泊るつもりで、平潟ひらかたの町を出て、九面ここつらから僅かの登りをのぼって、古関こせきのあとへ立って見ると、白雲は旅情おさえがたきものがあります。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
今宵は過ぐる夜のように、月を踏んで古関こせきのあとをたずねようとする風流人もなく、風流にしても、もう少し寒過ぎる時候になっているのですから、夜の静かになることは一層早いものがありました。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)