不要プヤオ)” の例文
其処には不相変黄包車ワンパオツオが、何台か客を待っている。それが我々の姿を見ると、我勝ちに四方から駈けつけて来た。車屋はもとより不要プヤオである。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
勿論不要プヤオとか「等一等タンイタン」とか、車屋相手の熟語以外は、一言も支那語を知らない私に議論なぞのわかる理由わけはない。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
さて席が定まると、熱湯を通したタオルが来る、活版刷りの番附が来る。茶は勿論大土瓶おおどびんが来る。そのほか西瓜の種だとか、一文菓子だとか云う物は、不要プヤオ不要をきめてしまえば好い。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)