上演脚本あげほん)” の例文
この話の内容は、芝居にすると相当物騒なんですから、警視庁へ出すのには筋の通る限り骨抜きにした上演脚本あげほんを書いて下さらなくちゃ駄目よ。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
新聞の広告を見た大森署の司法主任の綿貫警部補っていうのがヒョッコリと警視庁へ遣って来て、あの『二重心臓』の上演脚本あげほんを見せてくれと云うのだ。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
片山警部の話はこうなんだ……あの二通の上演脚本あげほんは八月の十五日に願人ねがいにんの桜間っていう弁護士から受取って、九月の三日に許可したものだが、その九月六日……昨日きのうの朝の事だ
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)