“一体（いってい）” の例文

旧字：一體

「俺（おい）らは一体（いってい）、雪というやつはあまり好かねえんだ、降る時は威勢がいいけれど、あとのザマと言ったらねえからな」

大菩薩峠：14 お銀様の巻 (新字新仮名) ／ 中里介山(著)

だが、チチコフが腹を立てるのは間違っていた。もっと偉い人物や、お上の役人の間にすら、どうかするとこのコローボチカと一体（いってい）なのがあるものだ。

死せる魂：01 または　チチコフの遍歴　第一部　第一分冊 (新字新仮名) ／ ニコライ・ゴーゴリ(著)

「飯ばかり喰らいやあがって畜生めえ。一体（いってい）イツ時分だと思ってやんだ……今を……」

芝居狂冒険 (新字新仮名) ／ 夢野久作(著)

“一体”の意味

《名詞》

一つのからだ。同体。

ひとつにまとまること。一丸。

（「一体（に）」の形で副詞的に）全体に。総じて。
《形容動詞》
一体 (いったい)

疑問の意を強調したり、とがめる意味を表す。一体全体。はたして。まったく。

そもそも。元来。大体。
(出典:Wiktionary)

一	常用漢字 小１ 部首:⼀ 1画
体	常用漢字 小２ 部首:⼈ 7画