“レジャンカ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
寝棚66.7%
煖炉棚33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「で、あの、なんですの……」と、その時、寝棚レジャンカのうへにあぐらをかいて坐つてゐた、くだんの村長の義妹いもうとだと称する女が口を出した。
壁の裾には滑らかに削つた樫の腰掛が取りつけてあり、それに近く、寝棚レジャンカの前には揺籃が、天井に打ちつけた環に、紐をとほして釣つてある。
カテリーナは寝棚レジャンカに腰かけて、片足で揺籃をゆすりはじめた。ダニーロは坐つたまま、左の眼で運筆を見ながら、右の眼では窓の外に注意を払つてゐた。
ダニーロと妻とは腰掛の上に、老婢は寝棚レジャンカに眠り、揺籃の中ではいたいけな幼子がすやすやと寝息をたて、ゆかの上にはつはものどもが押しならんでごろ寝をしてゐる。
あたかも彼が密かに懶惰に耽る自分の家の楽しい煖炉棚レジャンカか、それともわが家の敷居からものの十歩とあしとは離れてゐない、遠縁の者の開いてゐる居酒屋とおなじぐらゐ、彼に馴染の声が耳にはいつた。