“ぬくぬく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
温々80.0%
暖々20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
肉体もたましいもしっくりと融け合って、細君であると同時に情婦らしい感じのする女、つまり理性と享楽を兼ねていて、沁々しみじみと話がわかって、夜は温々ぬくぬくとしたへや
孤独 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
気持はもやもやしていたが、それでいて妙にうれしいような温々ぬくぬくとした気分で、しかもそのいっぽう頭の中では、何やら冷やかな重くるしいきれはしが、こんな理屈をこねていた。——
イオーヌィチ (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
自然よ、暖々ぬくぬくと揺すつてやれ、さむ気がしてゐるのだ! ……花々の匂ひも、彼の鼻孔をびくつかせない。日向で寝こけてゐる、片手を胸に、ひつそりと。見れば右の脇腹に、赤々と穴が二つ。……
少年 (新字旧仮名) / 神西清(著)