“どもまた”の漢字の書き方と例文
語句割合
吃又100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
唯一の呼び物は「反魂香」の吃又どもまた、又平の吃りに特別念入りの引きどもで一言一句五体をふるわして絞り出す必死の苦しみ、満面の汗は滝の如く拳を握り膝を叩き
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)
大阪下りと云う触れ込みで、番附に大きく名を出している呂太夫の「吃又どもまた」が始まったのは十時過ぎだったが、それから間もなく見物席でえらい騒ぎが持ち上った。
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
これを吃又どもまたといひし大向のかけ声に賛成するは大人しからず。菊五郎の松王を徹頭徹尾無類の大出来にて、堀越の源蔵とは月鼈つきとすっぽんの相違ありとは鷸翮掻中いっかくそうじゅうなる面白き断定に加ふべし。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)