“とりこしぐろう”の漢字の書き方と例文
語句割合
取越苦労100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ああ、いつか次郎坊が毀れた時もしやと取越苦労とりこしぐろうをしたっけが、その通りになったのは情け無いと、太郎坊を見るにつけては幾度いくたびとなく人には見せぬなみだをこぼした。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
僕に云わせると、恐れないのが詩人の特色で、恐れるのが哲人の運命である。僕の思い切った事のできずにぐずぐずしているのは、何より先に結果を考えて取越苦労とりこしぐろうをするからである。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
母も主人の健康の思わしくない時などは取越苦労とりこしぐろうをなすって、いつかは
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)