“たなし”の漢字の書き方と例文
語句割合
田無100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そうだ、そうしなければ、武蔵住安重むさしのじゅうやすしげ田無たなしの刀屋敷といわれたこの家に住んでご先祖様に申しわけがねえ」
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どんどんどんと、百は田無たなしの家の戸をたたいていた。嬰児あかごを寝せつけているらしいおしげの子守唄が、外より暗い家の中に、ほそぼそと、聞えるのである。
野槌の百 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もう一軍は田無たなし方面へと、三分裂の潰走かいそうを止めどなくして、かず知れぬ捕虜や死傷者を途中に捨てた。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)