“ぜくう”の漢字の書き方と例文
語句割合
是空100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
是空ぜくう、是空」うめくようにいったくちはすぐ歯で噛みしばっていた。こぶしを二つの胸にくみあわせて苦しげに闇へ闇へ歩みだしている。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すべては、繰り返し繰り返しさるる是空ぜくう色現色滅しきげんしきめつであるにすぎないと教えてでもいるかのように、また、自分自身をなぐさめているもののように、心なき者の胸へも、秋のあわれが、こだましてきた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)