“ごめんこうぶ”の漢字の書き方と例文
語句割合
御免蒙100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さんざっぱらひやかされて、さあ御帰り、用はないからと云う段になって、もう御免蒙ごめんこうぶりますと立ち上ったようなものだ。こっちは馬鹿気ばかげている。あっちは得意である。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分は暗いながら初さんの顔を見て考えた。御免蒙ごめんこうぶろうかしらと考えた。こう云う時の出処進退は、全く相手の思わく一つできまる。いかな馬鹿でも、いかな利口でも同じ事である。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
時に初さんが器械を見る気があるかと尋ねたが、これは諸方のスノコから落ちて来たあらがねあつめて、第一坑へ揚げて、それから電車でシキの外へ運び出す仕掛を云うんだと聞いて、頭から御免蒙ごめんこうぶった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)