“きょうざつぶつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
夾雑物100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
作家と作品との間に内容的には空白な夾雑物きょうざつぶつがあって、その空白な夾雑物が思考し、作品をあやつり、あまつさえ作家自体、人間すらもあやつっているのだ。
デカダン文学論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
私の仕事と云えば、色々な夾雑物きょうざつぶつばかりのもので、本当はこれとして澄んだものが一つもない。実際ここまでは来たけれど、ここから道が切れてしまった感じなのです。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
明るさが次第に、野に丘に海に加わって行く。何か起るに違いない。生活の残渣ざんさ夾雑物きょうざつぶつを掃出して呉れる何かが起るに違いないというよろこばしい予感に、私の心は膨れていた。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)