“かたゆれ”の漢字の書き方と例文
語句割合
偏揺100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「波乗りのぐあいといい、偏揺かたゆれのぐあいといい、大方、それと察していたが、するとこの船も舵を折ってしまったのか。情けない、情けない」
重吉漂流紀聞 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
しおの流れでもあるのか、水の中に沈んだ船体の偏揺かたゆれにつれて、帆柱が大きく傾く。そのたびに何人かが海にこぼれ落ち、二、三度、藻掻もがいただけで、あっけなく波にまれてしまう。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)