“かかはらず”の漢字の書き方と例文
語句割合
不拘100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
にも不拘かかはらず、此三人の人は、怎したものか、何か事のある毎に、「毎日」の行動に就いて少からず神経過敏な態度を見せて、或時の如きは、須藤氏が主として関係して居る漁業団体に
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
それは、随分手酷い反抗のあつたに不拘かかはらず、飄然として風の如く此職員室に立ち現れた人物が、五尺二寸と相場の決つた平凡人でなくて、実に優秀なる異彩を放つ所の奇男子であるといふ事だ。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
今日自分が偶然に路上で出会した一事件——自分と何等の関係もないに不拘かかはらず、自分の全思想を根底から揺崩ゆりくづした一事件——乃ち以下に書き記す一記事を、永く/\忘れざらむためであつたのだ。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)