“あまづら”の漢字の書き方と例文
語句割合
甘葛100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五位は五六年前から芋粥いもがゆと云ふ物に、異常な執着を持つてゐる。芋粥とは山の芋を中に切込んで、それを甘葛あまづらの汁で煮た、粥の事を云ふのである。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
最後に、その山の芋が、一つも長筵の上に見えなくなつた時に、芋のにほひと、甘葛あまづらのにほひとを含んだ、幾道いくだうかの湯気の柱が、蓬々然ほうほうぜんとして、釜の中から、晴れた朝の空へ、舞上つて行くのを見た。
芋粥 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)