トップ
>
『黒き素船』
ふりがな文庫
『
黒き素船
(
くろきすぶね
)
』
黒き素船を透かし見れば、 砂にしやがめる影とまがひ、 沖の小島の薄き見れば、 人の思ひに沈むけはひ、 空に住へる月を仰ぎ、 寂びしわが身の魂と見たり。 われはそのまままなこ閉ぢて、 消ゆる世界を今ぞいだく。 浮けよ、沈めよ、千々のなやみ、 …
著者
岩野泡鳴
ジャンル
文学 > 日本文学 > 詩歌
初出
「天鼓 第十号」北上屋書店、1905(明治38)年8月23日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約1分(500文字/分)
朗読目安時間
約1分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
寂
(
さ
)
悲
(
かなし
)
魂
(
たま
)
千々
(
ちぢ
)
素船
(
すぶね
)
繁
(
しげ
)
透
(
す
)