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『早春の山女魚』
ふりがな文庫
『
早春の山女魚
(
そうしゅんのやまめ
)
』
豊満な肉をおおった青銀色の鱗の底に、正しく並んだ十三個の斑点が薄墨ぼかしの紫を刷いたように、滑らかな肌から泛び出て、その美しさは形容の言葉がない。かがやき透るような円らかな眼、スマートな姿、山女魚は何と清麗な魚であろう。 三月一日から、山女 …
著者
佐藤垢石
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約3分(500文字/分)
朗読目安時間
約5分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
一入
(
ひとしお
)
斑
(
まだら
)
榾火
(
ほたび
)
窶
(
やつ
)
蟠踞
(
ばんきょ
)
遅日
(
ちじつ
)
遍
(
あまね
)