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『巣立ち』
ふりがな文庫
『
巣立ち
(
すだち
)
』
彼女は窓をあけた、さうすると、まるでさういふ彼女を待つてゐたかのやうに、小屋のすぐ傍らの大きな樅の木から、アカハラが一羽、うれしさうに啼きながら飛び下りてきて、その窓の下で餌をあさり出した。けさもまた霧雨がふつてゐるのである。もう七月だとい …
著者
堀辰雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「新女苑 第三巻第一号」1939(昭和14)年1月号
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約21分(500文字/分)
朗読目安時間
約34分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
小屋
(
コッテエヂ
)
噫
(
おくび
)
朴
(
ほほ
)
孵
(
かへ
)
樅
(
もみ
)
生籬
(
いけがき
)