道遠からん 四幕みちとおからん よんまく――または 海女の女王はかうして選ばれた――――または あまのじょおうはこうしてえらばれた――
原始の面影をそのまゝ伝へたやうなところと、近代の文明が到りついたところとを、あらゆる点で混ぜ合せた、ある時代の、ある地方の漁村である。 女性によつて社会及び家庭生活の主導権が握られてゐるために生じた風俗の転倒がみられるほか、人間の思想にも心 …