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『挿頭花』
ふりがな文庫
『
挿頭花
(
かざし
)
』
戸隠の月夜は九月に這入ると、幾晩もつづいてゐた——。 昔、寺侍が住んでゐた長屋、そして一棟の長細い渡り廊下のやうな納屋の壁にそつて、鶏頭の花が咲いて、もう気の早い冬支度か、うづ高く薪が積まれてゐた。 古いイメージのやうな破風の藁屋根の影を踏 …
著者
津村信夫
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約6分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
一際
(
ひときわ
)
主人
(
あるじ
)
恰度
(
ちょうど
)
竜胆
(
りんどう
)
翳
(
かざ
)
這入
(
はい
)
陰影
(
かげ
)