トップ
>
『断片(Ⅰ)』
ふりがな文庫
『
断片(Ⅰ)
(
だんぺん(いち)
)
』
神保町から小川町の方へ行く途中で荷馬車のまわりに人だかりがしていた。馬が倒れたのを今引起こしたところであるらしい。馬の横腹から頬の辺まで、雨上がりの泥濘がべっとりついて塗り立ての泥壁を見るようである。あらわな肋骨の辺には皮が擦り剥けて赤い血 …
著者
寺田寅彦
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「明星」1922(大正11)年8月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約6分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
煩
(
わず
)
一寸
(
ちょっと
)
伝播
(
でんぱ
)
素人
(
しろうと
)
肋骨
(
ろっこつ
)
覗
(
のぞ
)
馬士
(
まご
)