このごろはどこへ行っても列がある。列に立ってバスにのって用達しに出かけて昼ごろになり、日比谷の公会堂のよこの更科を通りかかったら、青々と蔦をからめた目かくしをあふれてどっさり順番を待っている人々の列があった。この小さい蕎麦店の入口はバスの入 …
著者 | 宮本百合子 |
ジャンル | 社会科学 > 社会 > 社会 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「大陸」1940(昭和15)年10月号 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約11分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約18分(300文字/分) |