りん)” の例文
源氏の藤の裏葉を七枚程書いたところへ、画報社から写真をうつしに来た。七瀬と八峰が厭がつたから私とりんとだけで撮つて貰つた。
六日間:(日記) (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
附いてる里親の愛に溺れ易いのを制するめに看護婦を迎へたりして其児そのこ家内中かないぢゆうが大騒ぎをして居る中へ、四歳よつになる三男のりんが又突然発𤍠した。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
案のじょうそうであったか。この邪神は年を経たおろちである。かれの本性は淫蕩いんとうなもので、牛と交尾してはりんを生み、馬と交わっては竜馬を生むといわれている。
「邪神は年経としへたるおろちなり、かれがさがみだらなる物にて、牛とつるみてはりんを生み、馬とあいては竜馬りゅうめを生むといえり、このまどわせつるも、はた、そこの秀麗かおよきたわけたると見えたり」と云っていましめた。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ハムレツト 法水のりみづりん太郎
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
附いてる里親の愛に溺れ易いのを制する爲めに看護婦を迎へたりして其兒に家内中が大騷ぎをして居る中へ、四歳になる三男のりんが又突然發熱した。
巴里にて (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
温厚おとなしい性質きだてりん一歳ひとつ違ひのその妹よりも𤍠の高い病人で居ながら、のぞく度に自分に笑顔を作つて見せるのであつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
かれがさがみだりなる物にて、二八二牛とつるみてはりんみ、馬とあひては竜馬りようめを生むといへり。二八三此のまどはせつるも、はたそこの秀麗かほよき二八四たはけたると見えたり。
叔母さんも女中達も手がふさがつて居るので書斎の自分の机のそばりんを寝かせて自分が物を書きながら看護して居た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)