“頤杖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あごづえ71.4%
あごづゑ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お前様方でのうて、忠臣蔵がどこに有るかな。」と飴屋はうなずくように頤杖あごづえを支いて言う。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「あんたのかかあがどうしただか、そんなこたあ知らんが、うちあ商売してるだね。遊んでいるじゃねえよ」といって、帳面や算盤そろばんの乗っている机に頤杖あごづえをついた。そしてまたいった。
最後の胡弓弾き (新字新仮名) / 新美南吉(著)
烈々れつ/\える暖炉だんろのほてりで、あかかほの、小刀ナイフつたまゝ頤杖あごづゑをついて、仰向あふむいて、ひよいと此方こちらいたちゝかほ真蒼まつさをつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
和尚をしやうが、わたしまへこしかゞめて、いたあかざ頤杖あごづゑにして、しろひげおよがせおよがせ、くちかないで、身體中からだぢうをじろ/\と覗込のぞきこむではござんせんか。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)