“雨上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あまあが57.9%
あめあが15.8%
あめあ10.5%
あまあ5.3%
あまあがり5.3%
あめあがり5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで、大好きな田圃の中でも、選分えりわけて、あの、ちょろちょろ川が嬉しい。雨上あまあがりにちっと水がえて、畔へかかった処が無類で。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小路こうぢ泥濘ぬかるみ雨上あめあがりとちがつて一日いちんち二日ふつかでは容易よういかわかなかつた。そとからくつよごしてかへつて宗助そうすけが、御米およねかほるたびに
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ワラが赤くなった! ワラが赤くなった! みあげてある馬糧まぐさのいちめんから、雨上あめあがりの火山かざんか、芋屋いもやかまのように、むっくり……と白いけむりがゆらぎはじめた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人力車に乗って降りられないのは勿論もちろん空車からぐるまにしてかせて降りることも出来ない。車を降りて徒歩で降りることさえ、雨上あまあがりなんぞにはむずかしい。鼠坂の名、真にむなしからずである。
鼠坂 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
つまり味のくなった鮎ばかりが釣れるので、飢えた鮎は決して漁れません。ほかの法で漁った鮎の腹を裂いて見るとまるで、硅藻のない事があります。雨上あまあがりのちには少しもありません。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
雨上あめあがりの路はぬかるみ、水溜みづだまりには火影ほかげうつる。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)