“挽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひ95.2%
ひき2.4%
はさ0.6%
ひく0.6%
び0.6%
びき0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「すると、門前の豆腐屋がきっと起きて、雨戸を明ける。ぎっぎっと豆を臼(うす)で挽(ひ)く音がする。ざあざあと豆腐の水を易(か)える音がする」
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
平次は襷(たすき)を外して、火のない長火鉢の前へ來ると、煙管の雁首(がんくび)を延ばして、遙か彼方の挽(ひき)物細工の貧乏臭い煙草入を引寄せるのでした。
それはあの弱々しい美しいお糸が考へさうも無い惡魔(あくま)的な企(くはだ)てですが、平次の推理には素より一點の疑ひを挽(はさ)みやうもありません。
あるじがもてなしとて、芋(いも)と蕪菜(かぶな)を味噌汁にしたるなかにいぶかしきものあり、案内がさし心えていふやう、そは秋山の名物の豆腐(とうふ)也といふ。豆を挽(ひく)事はせしが糟(かす)を灑(こさ)ざるゆゑ味(あぢ)なし。
昨日から夏挽(び)きが始まって、部落の娘達は殆ど他村の製糸工場へ出掛けて行った。俄に村の中がガランとしたやうだ。
夏蚕時 (新字旧仮名) / 金田千鶴(著)
二人挽(びき)の車が泥塗(どろまみれ)になって、入って来た。車から下りた銀杏返の若い女は、鼠色のコオトをぬいで、草色の薄物(うすもの)で縁に上り、出て来た年増(としま)の女と挨拶して居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)