“年増”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
としま98.1%
どしま1.3%
としかさ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
年増としまではあるが美しいその武士の妻女は、地に据えられた駕籠の、たれのかかげられた隙から顔を覗かせて、そう云ったのであった。
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
女は日蔭のしょうばいをする三十年増どしまで、ふだんから同宿者との折合いが悪かった。誰も相手になる者がなく、みんなが彼女を避けていた。もちろん軽蔑けいべつではない。
雨あがる (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
中では一番年増としかさの金ちゃんは尻切しりき草履ぞうりを引きずって門柱もんばしらに手を掛けながらとびらの陰にかくれて恐々覗いている私を誘った。坊ちゃんの小さい姿は町っ子の群れに取り巻かれて坂を下った。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)