“銀象嵌”の読み方と例文
読み方割合
ぎんぞうがん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
清水のおもてが、柄杓ひしゃくこけを、琅玕ろうかんのごとく、こずえもる透間すきまを、銀象嵌ぎんぞうがんちりばめつつ、そのもの音の響きに揺れた。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その上から、銀象嵌ぎんぞうがん短銃たんづつをとってかまえ、いましも、三度目の筒口つつぐちに、伊那丸の姿をねらっていたが、龍太郎が近づいたのをみると、オオ! とそのつつ先を向けかえた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつては銀象嵌ぎんぞうがんの細工や華革張かかくばりの調度も店々にあったであろう。陶器も木器も賑やかであったに違いない。しかし今は望むことが出来ない。鍾路の夜店も大方は日本の安ものばかりを売る。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)