おつこ)” の例文
蜀黍粒もろこしつぶおつこつてあんすぞ、さうすつと此處ここけたのまた何處どこへかつてつちやつたな」被害者ひがいしやはいつた。巡査じゆんさ首肯うなづいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「お狐をおつことして、尻尾が缺けると、ちよいと振り向いたつ切り、拾ひ上げようともせずにサツサと行つて仕舞つた——成程、こいつは可笑しいや」
「おうい、そんなに引張るなよウ! 己がおつこつてしまふぢやないか。」
Dream Tales (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
わしかきのぼんなてたんだつけが、おつこつたからけてつてたら、めえつゝけつちやつて、そんでもしばらつたらしたんでわしおこしてさはつたら
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
本當ほんたう此處こゝちや毎日まいんちのやうにからおつこつたつち怪我人けがにんんだよまあ、しひからおつこつたのくりからおつこつたのつて、子供こども怪我けが大概てえげえさうなんだから、をとこつちや心配しんぺえさねえ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)