“羽搏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はばた67.0%
はばたき13.6%
はう10.2%
はうち2.3%
はゞたき2.3%
はたた1.1%
はたたき1.1%
はばたか1.1%
はぶき1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女は灰の上を転げ回り、灰の中にもぐり込み、そして羽をいっぱいに膨らましながら、激しく一羽搏はばたきして、夜ついたのみを振い落す。
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
何でも夜半よなかのことだと聞きましたが、裏の鶏舎とや羽搏はばたきの音が烈しく聞えたので、彌作がそっと出て見ると、暗い中に例の𤢖が立っている。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
さっと浮世に返ると、枯蓮の残ンの葉、折れた茎の、且つ浮き且つ沈むのが、幾千羽の白鷺しらさぎのあるいはたたずみ、あるいは眠り、あるいは羽搏はうつ風情があった。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
たゞ折々をり/\きこゆるものは豌豆ゑんどうさやあつい日にはじけてまめおとか、草間くさまいづみ私語さゝやくやうな音、それでなくばあきとり繁茂しげみなか物疎ものうさうに羽搏はゞたきをする羽音はおとばかり。熟過つえすぎ無花果いちじくがぼたりと落ちる。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
雪の羽がさらさらと動いて、散って、翼を両方へ羽搏はたたくと思うと、——けけこッこう——鶏の声がしたんですって。
蝙蝠のような、音のしない羽搏はたたきをしましょう。まあ
舞い上る棉の粉が、羽搏はばたかれた羽毛のように飛び廻った。噴霧器から噴き出す霧の中でベルトの線が霞み出した。噛み合う歯車の面前を、隊伍を組んだ糸の大群が疾走した。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
たざなるまい羽搏はぶきとは
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)