“精根”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいこん71.4%
しょうこん28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あたしゃ今こそおまえに、精根せいこんをつくしたお化粧けしょうを、してあげとうござんす。——紅白粉べにおしろいは、いえとき袱紗ふくさつつんでってました。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
だが、あたしの弱かつたのはお灸のせゐだといまでは思つてゐる。なぜならば、膏汗あぶらあせ精根せいこんを五ツ六ツのころからしぼりつくしてゐるのだ。
お灸 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
「重大な御命ぎょめい、私ごときを、格別な御抜擢ごばってきかと、畏れながら存じあげます。粉骨砕身ふんこつさいしん、ただ秀吉の駑才どさい精根しょうこんを傾けてこれにあたり、以て、おこたえ申しあげるしかございませぬ」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
猛獣や毒蛇どくじゃおびやかされることもあった。夜は洞穴ほらあな寂寞せきばくとして眠った。彼と同じような心願しんがんを持って白竜山へ来た行者の中には、麓をさまようているうちに精根しょうこんが尽きて倒れる者もあった。
仙術修業 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)