理論りろん)” の例文
げんへば、貴方あなた生活せいくわつふものをないのです、れをまつたらんのです。さうして實際じつさいことたゞ理論りろんうへからばかしてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
殺人罪さつじんざいかならずしも或見ゆべき原因によりて成立つものにあらざるなり、かならずしも酬報しゆうほう理論りろんもしくは勸善懲惡くわんぜんてふあく算法さんほうより割出わりだるものにあらざるなり
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
「わたしが一さつ本をあげよう。わからないことはそれで知ることができる」こう言ってかれは一つの引き出しから、音楽の理論りろんを書いた本を出した。その本は古ぼけてやぶれていた。
此調査會このちようさかい會員かいいん全部ぜんぶ日本人につぽんじんであつて、地震學ぢしんがく物理學ぶつりがく地質學じしつがく地理學ちりがく土木工學どぼくこうがく建築學けんちくがく機械工學きかいこうがくとう地震學ぢしんがく理論りろんならび應用おうようかんした學問がくもんおいてわがくに第一流だいゝちりゆう專門家せんもんか網羅もうらしたものであつた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
無論むろん直覺的ちよくかくてきである。理論りろんてるにはいま材料ざいれう少數せうすうであるが。
げんえば、貴方あなた生活せいかつうものをないのです、それをまったらんのです。そうして実際じっさいうことをただ理論りろんうえからばかりしている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
なんゆえに一にんえきなきものをころして多人數たにんずえきすることしきことなしといふ立派りつぱなる理論りろんをもちながら流用りうようすること覺束おぼつかなき裝飾品そうしよくひん數個すこうばひしのみにして立去たちさるにいたりしか
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
なんゆえにこの裝飾品そうしよくひんうばふはたん斬取強盜きりどりごうとう所爲しよいにしていやしくも理論りろんかまへたる大學生だいがくせいすべからざるところなるをわすれしか、是等の凡ての撞着、是等の凡ての調子はづれ、是等の凡ての錯亂
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)