獅子頭しゝがしら)” の例文
木偶之坊でくのばうこしらへれば、内職ないしよくにお玉杓子たまじやくしつたでがす。獅子頭しゝがしら閻魔様えんまさま姉様あねさまくびの、天狗てんぐめん座頭ざとうかほ白粉おしろひればべにもなする、青絵具あをゑのぐもべつたりぢや。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
めんかしらも、お製作こしらへにつたんですか。……あゝ、いや、さぎのお手際てぎはたのでわかる。のきさがつた獅子頭しゝがしらや、きつねめんなど、どんな立派りつぱなものだつたかわからない。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
みせけものかはだの、獅子頭しゝがしらきつねさるめん般若はんにやめん二升樽にしやうだるぐらゐな座頭ざとうくび、——いやそれしろをぐるりといて、亀裂ひゞはいつたかべ仰向あふむいたかたちなんぞあんま気味きみいものではなかつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)