清風せいふう)” の例文
赤壁せきへきの『清風せいふうおもむろに吹来つて水波すいはおこらず』という一節が書いてございましたから、二人で声を出して読んで居りますと
婦人と文学 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
かのうづたかめるくちなはしかばねも、彼等かれらまさらむとするにさいしては、あな穿うがちてこと/″\うづむるなり。さても清風せいふうきて不淨ふじやうはらへば、山野さんや一點いつてん妖氛えうふんをもとゞめず。
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
遜志斎は吟じて曰く、聖にして有り西山のうえと。孝孺又其の瀠陽えいようぎるの詩の中の句に吟じて曰く、之にって首陽しゅようおもう、西顧せいこすれば清風せいふう生ずと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
といったわけで、時のたつのも忘れ顔に、緑蔭の清風せいふうは、この二人のためにそよめくかとばかり爽やかだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
舌上ぜつじょう竜泉りゅうせんなく、腋下えきか清風せいふうしょうぜざるも、歯根しこん狂臭きょうしゅうあり、筋頭きんとう瘋味ふうみあるをいかんせん。いよいよ大変だ。ことによるともうすでに立派な患者になっているのではないかしらん。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
麹町かうぢまちは三番丁なる清風せいふう女学校には、今日しも新年親睦会
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
一陽いちようかさね正月はやり来て 清風せいふう
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
清風せいふうきたって竹を払う——である。その一箇一箇の生命が、いかに自覚するか、それらの無数の家族たちがいかに将来へ結果してゆくか、老公のねがうところは
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)