“洞窟”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どうくつ75.0%
ほらあな12.5%
ほら3.1%
いわや2.1%
とうくつ2.1%
あな1.0%
いはや1.0%
うつろ1.0%
ひらあな1.0%
ポール1.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
裸の大きい岩が急な勾配こうばいを作っていくつもいくつも積みかさなり、ところどころに洞窟どうくつのくろい口のあいているのがおぼろに見えた。
猿ヶ島 (新字新仮名) / 太宰治(著)
洞窟どうくつの壁がうごきだした。窓の外を、ふかがさっと通りすぎた。間もなく窓外そうがいは、まっくらとなった。三角暗礁を出たのである。
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「つまり、洞窟ほらあなが大事だからだ。洞窟に価値ねうちがあるからだ。で、その洞窟へ泥棒どもを侵入させないそのために、浮き岩なる物が作られたのさ」
逆浪ぎやくらう怒濤どたう隙間すきまもなく四邊しへん打寄うちよするにかゝはらず、洞窟ほらあななかきわめて靜謐せいひつ樣子やうす
驚きに打たれた若侍は、しばらくは茫然ぼうぜんと立っていたが、やがてあたかも夢遊病者のように「洞窟ほらの国」を彷徨さまよい出した。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
黒く大きく立っている離座敷はなれ、——壁と襖とは灰白はいじろかったが、その襖の開いている左門の部屋は、洞窟ほらの口のように黒く、そこに釣ってある紙帳は、これまた灰白く、寝棺のように見え
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
くちにこそしませんが、わたくしこころでそうおもって、会釈えしゃくして洞窟いわや内部なかあゆりますと
洞窟いわやの生活には昼夜がなかった。そうして四季の推移さえなかった。いつも薄暗く涼しかった。仕事に疲労つかれると月子は寝た。寝る前にきっと水を浴びた。石槽の水を浴びるのであった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「とうとう雪子に負けた」と席をはずして、宗助の方を向いたが、「どうですまた洞窟とうくつへでも引き込みますかな」と云って立ち上がった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「とう/\雪子ゆきこけた」とせきはづして、宗助そうすけはういたが、「うですまた洞窟とうくつへでもみますかな」とつてがつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「あ! あちらだ!」と、ダニーロが言つた。「どうだ、ステツィコ、てつきりあれは、洞窟あな魔法使コルドゥーンのところへ忍んで行くやうだなあ?」
あゝ、鍵は海へ沈みたるなり、鳴りひゞく洞窟いはやにいたり、とざせし扉の上に、ひとたびは黄金きんの鍵を見出でぬ、かくて開き得もせず、
嘆きの孔雀 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
それと共に、御堂の扉が、そろりと開いた。洞窟ひらあなのような寒さと薄暗い灯揺ほゆらぎの中に、一体の観世音が天井へつかえるばかり高々と端坐していた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
翁はそれを常識通り洞窟ポールだと思っていたようであるが、これも蘭法華高台のアフンルパㇽと同じく平地に掘った竪穴だったらしい。