)” の例文
内障眼というがたい眼病だ、僕も再度薬を盛りましたが治りません、真珠しんじゅ麝香じゃこう辰砂しんしゃ竜脳りゅうのう蜂蜜はちみつに練って付ければ宜しいが、それは金が掛るから
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
名医の診断は庸医の診断の全く誤謬なるを示すことあるがごとく、全能の神より見賜う時は不治と称する汝の病もまたがたきの病にはあらざるべし。
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
汝らはよく自身の分を顧み、ただ中国をして、その圏内けんないにおいてのみ、人におくれぬ心がけを持ったがいい——
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夏の野外遊びにはく珍重されて人のかわきをしますがたずさえる時水気がみ出しますからお気をつけなさい。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
彼のがたい悪癖は彼の溺愛できあいする静子夫人を対象として、猛威もういをたくましくし始めたものでありましょう。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
無明むみょうの病をする ように修業するということは、医者をやるよりも急務である。だから、私は医者をして此にいることは出来ない。じつに如来にょらいは大医王である。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
サンフラスシスコの郊外こうがいにささやかな道場を開いて、アメリカ人に日本の柔道じゅうどうを教えていたのは、富田常次郎とみたつねじろうだんであった。講道館長こうどうかんちょう嘉納かのうろう先生の最初の弟子でしだ。
柔道と拳闘の転がり試合 (新字新仮名) / 富田常雄(著)
ほとんどすべからざるに至り、時々じじ狂気じみたる挙動さえいちじるしかりければ、知友にも勧誘を乞いて、鎌倉、平塚ひらつか辺に静養せしむべしと、その用意おさおさおこたりなかりしに
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
しかれども何物かいためる心をせんや、友人は転地と旅行とを勧む、しかれども山川さんせん今は余の敵なり、哲理的の冷眼を以て死を学び思考を転ぜんとするも得ず
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
それがナ貴君あなたのお眼は外障眼がいしょうがんと違い内障眼ないしょうがんと云ってがたい症ですから真珠しんじゅ麝香じゃこう竜脳りゅうのう真砂しんしゃ四味しみを細末にして、これを蜂蜜はちみつで練って付ける、これが宜しいが
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
けれど、君臣のあいだの疑心暗鬼ぎしんあんきは、ふところの敵である。ひいては藩全体の病患ともいえる。これをすには名医のごとき老練と政治的な果断がる。——家康はまだ若い。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ことに医師の称する不治の病においてはただこの治療の頼るべきあるのみ、我はわが病をせんがために法便として信仰せず、これ真正の信仰にあらざればなり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
「しかし、不治のやまいといえ、する薬法のないことはあるまい。わしは月江の病を未発になおすと共に、彼女あれの代で、狛家こまけのいまわしい遺伝を根絶やしにしなければならないと考えた」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)