永遠えいえん)” の例文
神さまとか復活ふっかつとか永遠えいえんのいのちとかいうことについて、おしえを聞くために、こんな教会をたてたのだということを思ってみました。
しばらくすると、それが、みんな人間にんげんになってえるのでした。寂然じゃくぜんとして、ものこそいわないが、永遠えいえん真実しんじつ正義せいぎとをもとめている。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ついでながら、わたくしわたくし生前せいぜん良人おっととの関係かんけいいま依然いぜんとしてつづいてり、しかもそれはこのまま永遠えいえんのこるのではないかとおもわれます。
藝術げいじゆつ價値かちだの、理想りさう永遠えいえんだのといふことを、いつ口癖くちぐせのやうにしてゐる友としては、今日の云ふことはなんだかすこ可笑おかしい……と私は思ツた。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
これが一年もつと、成鳥になり、親子の関係ははなれて行き、自立する。また異性愛いせいあいをも発する。かくて永遠えいえんの時のひとこまを形成して行くのである。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
それはこの短い波長の無線電信の放送受信を始めてから四十日ほども経ったころには、流石物好ものずきからやり出した僕といえども、少々この「永遠えいえんなしつぶて」にはきて来ました。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
永遠えいえん」ということばを、どうしてもつくりだすことはできませんでした。
けれどこの五分間が永遠えいえんのように思われた。
蛾次郎よ、永遠えいえんていろ、馬糧のなかで。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
永遠えいえん生命いのちありと
わなゝき (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
永遠えいえん疑問符ぎもんふ
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
いつしか、そらくもは、どこへか姿すがたしてしまいました。もし、がつかなかったら、永遠えいえんられずにしまったような、それは、はかないてん暗示あんじでありました。
深山の秋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あなたもよくるとおり、かみ世界せかいはいつまでっても、つゆかわりのない永遠えいえん世界せかい彦火々出見命様ひこほほでみのみことさま豐玉姫様とよたまひめさまは、いまむかしおなじく立派りっぱ御夫婦ごふうふ御間柄おんあいだがらでございます。
それ永遠えいえんけない宇宙うちうなぞでもあるかのやう。友と私とはくびれて工場の前を通過とほりすぎた。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
「コノ花輪ヲ、ヤガテ海底かいてい永遠えいえんノ眠リニツカントスル貴船乗組きせんのりくみノ一同ニ呈ス」
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
あさかける時分じぶんには、人間にんげん発明力はつめいりょく科学かがくちからに、おどろきをかんじたのであったが、かえるときには、どれだけあい真心まごころをかたむけつくしても、永遠えいえんきとどめられないものがある人生じんせいのはかなさを
雲のわくころ (新字新仮名) / 小川未明(著)