新網しんあみ)” の例文
かぢ「い薬だよ売り物には無いのだ、お前は芝の新網しんあみか橋本町辺から出るのかえ、何処かお前修行に出るとこが有るだろう」
まへ新網しんあみかへるがいやなら此家こゝ死場しにばめてほねらなきやならないよ、しつかりつておれとふくめられて、きちや/\とれよりの丹精たんせいいまあぶらひきに
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「やっぱり市中さ、新網しんあみ仁三にさによ。」「ふむ、野師やしの親方。」「うむ、そうだ。」「彼奴あいつあきれた茶人だなあ。」鉄蔵は真面目まじめな顔「なにめかけじゃねえて。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お前新網しんあみへ帰るが嫌やなら此家ここを死場とめて勉強をしなけりやあ成らないよ、しつかりつておくれと言ひ含められて、吉や吉やとそれよりの丹精今油ひきに
わかれ道 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)