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握太
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にぎりぶと
ふりがな文庫
“
握太
(
にぎりぶと
)” の例文
唯
(
ト
)
見
(
み
)
ると、
親父
(
ちやん
)
は
湯玉
(
ゆだま
)
を
拂
(
はら
)
つて、
朱塗
(
しゆぬり
)
に
成
(
な
)
つて
飛出
(
とびだ
)
した、が
握太
(
にぎりぶと
)
な
蒼筋
(
あをすぢ
)
を
出
(
だ
)
して、
脛
(
すね
)
を
突張
(
つツぱ
)
つて、
髯旦
(
ひげだん
)
の
傍
(
かたへ
)
に
突立
(
つツた
)
つた。
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
鼠色の行衣に
籠手
(
こて
)
臑当
(
すねあて
)
と見まごう
手甲
(
てっこう
)
に脚袢、胡桃の実程もある大粒の水晶の珠数を
襷
(
たすき
)
のようにかけ、手に
握太
(
にぎりぶと
)
の柄をすげた
錫杖
(
しゃくじょう
)
を突き、背には重そうな
笈
(
おい
)
を負うていた。
木曽駒と甲斐駒
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
と云うのはそういう私なる者が、その中学生時代に於て、
所謂
(
いわゆる
)
硬派の不良少年として、桜の
握太
(
にぎりぶと
)
のステッキをひっさげ、本郷通りを横行した、なつかしい経験があるからでもあります。
探偵文壇鳥瞰
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それもさ、刻んだのではないで、一本三ツ切にしたろうという
握太
(
にぎりぶと
)
なのを
横銜
(
よこぐわ
)
えにしてやらかすのじゃ。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
其
(
それ
)
もさ、
刻
(
きざ
)
んだのではないで、
一本
(
いつぽん
)
三
(
み
)
ツ
切
(
ぎり
)
にしたらうといふ
握太
(
にぎりぶと
)
なのを
横啣
(
よこくはえ
)
にしてやらかすのぢや。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
まくり手には、鉄の
如意
(
にょい
)
かと思う、……しかも
握太
(
にぎりぶと
)
にして、
丈
(
たけ
)
一尺ばかりの
木棍
(
ぼくこん
)
を、異様に削りまわした——
憚
(
はばかり
)
なく申すことを許さるるならば、
髣髴
(
ほうふつ
)
として、
陽形
(
ようけい
)
なるを構えている。
露萩
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
左右
(
さいう
)
を
顧
(
かへり
)
み、
下男等
(
げなんども
)
に
言
(
いひ
)
つけて、
持
(
も
)
つて
來
(
こ
)
さした
握太
(
にぎりぶと
)
な
杖
(
つゑ
)
二本
(
にほん
)
。
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
船頭が持つ
櫂
(
かい
)
のような
握太
(
にぎりぶと
)
な、短い杖をな、唇へあてて手をその上へ重ねて、あれじゃあ
持重
(
もちおも
)
りがするだろう、鼻を乗せて、気だるそうな、退屈らしい、
呼吸
(
いき
)
づかいも切なそうで、
病後
(
やみあが
)
り見たような
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
愛吉は、
握太
(
にぎりぶと
)
な柄を取って、べそを掻いた口許を上へ
反
(
そ
)
らして
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
握
常用漢字
中学
部首:⼿
12画
太
常用漢字
小2
部首:⼤
4画
“握”で始まる語句
握
握飯
握拳
握手
握緊
握〆
握り
握力
握占
握鮓